ラッキールーザーのドローへの入れ方

先週行なわれたある地域の大会の本選でのできごとです。 本選16ドローの大会ラッキールーザー(予選勝者抽選で順位決め済)採用というもので12時にサインイン締め切りとなっていました。サインインに来た選手が2名でした。そしてドローでは1名が無断欠場、2名が事前届け出済欠場となっていました。
大会側はラッキールーザーの選手のドローへの入れ方がわからないともめていました。欠場は2番、8番、16番の所にありました。もめていたのは14番から16番までは試合時間が1時間遅れで始まるからという事です。
大会側は2番と8番に順番にルーザー順位を決めた順番に入れていこうとしました。おかしいと思ったのですが、ルールで決まっているのでしょうか?
コートの友にはどこにあるかわからないのですが。(99/11 ゆみさん)A:16ドローで16番の選手(第2シード)が欠場していますので、まず、シードを移動しなければいけません。(「コートの友」『ドロー作成後、オーダーオブプレー発表までにシードプレーヤーが出場辞退した場合』)
No.5かNo.12にいる第3シードが、No.16の第2シードの位置に、No.5かNo.12にいる第4シードが第3シードの位置にそれぞれ移動します。

ラッキールーザーは2名で、ドローの空きは3箇所(No.2,No.8と第4シードがいたNo.5かNo.12)ですね。つまり、1つはbyeとなります。byeは『シード順位の上位者から順に与えられ』ますから(「コートの友」p142)、No.2(第1シードの下)がbyeとなります。

そして、No.8とNo.5(またはNo.12)の2箇所にラッキールーザーを入れることになります。シードが欠場した場合、第5位のランキングの選手が第4シードになることが決められていれば、その選手が第4シードの位置に移動し、その選手の空いた位置にラッキールーザーが入ります。

ラッキールーザーがどの位置に入るかは、抽選で行います。ラッキールーザーが入る順番を、予選が終了した段階で抽選で決めていれば、2名のラッキールーザーのうち、先順位のほうが最初にどちらに入るか抽選を行い、後順位のラッキールーザーは残った位置に入ることになります。

このようにご質問いただいた例では、シードの位置まで変わることになり、大会の優勝者、準優勝者だけでなく結果全体にも影響することになりますから、重要なことです。
日本テニス協会では、大会運営の専門知識を有するレフェリーを養成し、各地の大会で働いてもらい、正しい大会運営をしていただこうと、昨年からレフェリー資格制度を発足させ、認定試験を実施しています。現在、日本には2百数十名のB級レフェリーが誕生しています(1999年末時点)。
関東各地のテニス協会では、県主催の大会には、この公認レフェリーを採用するところが増えてきました。あなたの周りにも資格を持った公認レフェリーがきっといるはずです。大会運営に問題があるようであれば、これら公認レフェリーの採用を働きかけてみてください。日本テニス協会審判委員会に問い合わせれば、近くにいる公認レフェリーを紹介してくれるはずです。

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