大会に審判員として参加するには

あなたもプロテニスプレーヤーが参加する大会の審判をしてみませんか?
ルールと審判実技を身につければ誰でも審判員になれます。

日本テニス協会が主催、主管する大会(プロプレーヤーも参加する大会)は、国内だけでもかなりの数が開催されています。今年度の大会一覧は、こちらまで。
地域協会主催の大会や都道府県の大会などにも最近は、審判がつけられていますから、それらも加えたら、ほぼ1年中どこかで開催されています。
もちろん、ジャパンオープンなどの国際大会の審判もできます。

秋にはあちこちの大会が重なって審判員が不足することもあります。
審判員のほとんどは審判を仕事にしている訳ではありませんから、仕事の都合をつけたり、家族の理解を得たり、やりくりが大変です。
かといって希望する大会に、いつでも自由に参加できる訳でもありません。

そこで、「ちょっとやってみようかな」という気になったあなたに、審判員として大会に参加するにはどうすればよいかガイダンスいたします。

1、誰でも審判員になれる?
審判員資格がなくても審判はできます。但し、大会によっては審判員資格がないと審判できない場合もあります。ジャパンオープンや全日本選手権などのビッグトーナメントでは大勢の審判員が必要ですから審判資格のない人にも審判をやっていただいています。
逆に、サテライトサーキット(1週間単位で各地で開催されるプロの登竜門)では、多くの審判員を必要としませんから、いわゆる素人が入る余地がない状況です。
但し、ボランティアの研修生は、いつでも受け付けてくれることがありますから、審友会事務局まで確認してください。

都道府県協会が主催する大会などではほとんど資格の有無を問いません。
身近な大会にも参加して実力をつけておかないとビッグトーナメントへの参加に地域の協会から推薦がもらえないこともあります。

資格はなくとも必要最低限のテニスルールや競技規則、そして実技(チェアアンパイアの場合には、スコアアナウンスの仕方や選手との接し方(そんなもん、あるの?)、ラインアンパイアの場合には、アウト・セーフなどのシグナルの出し方、声の出し方、ボールパーソンの場合には、ボールの拾いかた(ボールを拾ってプレーヤーに渡せばいいんじゃないの?)などを多少は身につける必要があります。

2、どうすれば参加できるの?
日本テニス協会(JTA)が主催、主管する大会(プロが参加するほとんどの大会)は、毎年、年末に全国のB級以上の審判員に1年間の大会スケジュールが送付され参加希望調査が行なわれます。
しかし、ジャパンオープンなどのビッグトーナメントは、B級審判員だけでは足りません。そこで、学連、同好会連盟、女子連審判部や審友会などに審判要請がきます。スポンサーが推薦する関係者にも参加していただくこともあります。

各地域で開催される大会は、地元審判員だけで審判することもあります。
このような場合には、地元のテニス協会に登録などしておかないとピックアップされません。
現状では、まだ多くの都道府県大会がセルフジャッジや「負け審」制で試合をしていることがありますから審判をつけないこともあります。

したがって、B級審判員資格をとるか、学連、同好会連盟、都道府県協会、女子連審判部、審友会など、いずれかに所属していれば大会案内がなされます。女子連審判部、審友会のメンバーのほとんどは都道府県協会の審判員でもあります。
また、女子連審判部の方が審友会にも所属しているというケースもあります。女子連と審友会の両方に審判要請がきたような場合には、重複して参加申込をすることがないように、審友会所属の女子連の方には、女子連からのピックアップを優先していただくようお願いしています。

3、審判は土日だけしかできないけど?
仕事を持っているから、土日しか参加できない、という方は、土日に開催される大会に参加すればよいでしょう。都道府県大会や審友会が引受る大会などは、ほとんどが土日です。
しかし、プロテニスプレーヤーが参加する大会(ビッグトーナメントを含め)のほとんどは月曜(または水曜)から日曜の1週間続けて開催されます。“ウィークデーは、仕事を持っていない人に審判してもらい、仕事を持っている人は土日に審判する“、という訳にはいきません。その大会にはじめて参加する日が土日となることは、まずありません。なぜなら、土日には準決勝、決勝が行なわれますから、キャリアがあっても、その大会に慣れていないとミスジャッジをしやすいものです。審判員を採用するチーフオブアンパイアも、そんな審判員は選びません。プロの大会で土日に参加したいと思う人は、少なくとも1日はウィークデーにエントリーしないと採用されません。
大会を絞って休暇をとり、参加するよう心がけましょう。

4、審判員の服装は?
審判員の服装は、大会によって、また、予選と本選では異なることがあります。これまでの審判員の一般的な服装は、およそ以下の4種です。
大会への参加要請があるときに事前に知らされることもありますが、直前まで不明な場合もあります。参加予定日までに確認しておきましょう。
ビッグトーナメントやサテライトサーキットなどは大会サイドから貸与されることもあります。

(1) 紺ブレザーにネクタイまたはスカーフ、紺ズボンまたはスカート、ゴム底靴。
(2) 上下ウォームアップスーツ貸与、襟付き白ポロシャツ(貸与されるウォームアップスーツの内側に)、紺ズボンまたはスカート、テニスシューズ自前。
(3) 上ジャンパーまたはトレーナー貸与、襟付き白ポロシャツ、紺ズボンまたはスカート、テニスシューズ自前。
(4) 全部自前、紺、黒、グレー等の濃色のウエア、テニスシューズ。

その他、サンバイザー、帽子が貸与になることもあります。
また、寒いときには各自で防寒の用意をしたほうがよいでしょう。

少しは、自分にもできるかな?という気持ちになりましたか。
やってみれば決してむずかしいものではありません。きっと新たな世界と人の輪が広がるでしょう。

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