このページでは、『車いすテニスルール』を紹介します。
★車いすテニスルール概略(IWTA Handbookより)★
車いすテニスルールが健常者のルールと大きく違うところは、「ツーバウンドで返球してもよい」ところです。その他は、ほとんど健常者のルールと同じです。
サービス
- 1)サービスのワンバウンド目は正しくサービスコート内に入らなければならないが、ツーバウンド目はサービスコートの外でもよい。
2)サーバーはサービスを行う全行程を通じ、次の2点を守らなければならない。
- ?@ ローリング(車いすを前進または後退させる)やスピニング(車いすを回転させる)によってその位置を変えてはいけない。ローリングやスピニングによってサービスした場合には、フットフォールトとなる。
?Aいずれの車輪もベースラインおよびセンターマークとサイドラインの仮想延長線に触れてはならない。
3)車いすを制止させるため、または安定させるため故意に下肢をブレーキ代わりに使ってはいけない。これに反した場合は、フットフォールトになる。
4)自力で通常のサービスができないクァード(四肢麻痺クラス)プレーヤーは、第三者がコートに落下させたボールを打ってサーブしてもよい。
ボール・インプレイ
インプレー後のボールのワンバウンド目は相手コート内に入らなければならないが、ツーバウンド目はコート内でもコート外でもよい。返球は、ツーバウンドでも有効。
プレーヤーの失点
- 1)車いすも体の一部であるから、インプレーのボールを車いすに当てられたら失点。
2)インプレー中に返球しようとして車いすを操作する際、足または下半身の一部を支えやブレーキの代わりに使用した場合。
3) ボールを打つときにお尻が車いすのシートから完全に浮いて返球したとき。
- ボールを打った直後に車いすから転落し、再び車いすに戻って次の返球をした場合は失点とならない。
- 車いすプレーヤー対健常者プレーヤー
車いすプレーヤーが健常者とプレーするときは、敵味方に関係なく、また、シングルスやダブルスに関係なく、車いすプレーヤーには「車いすテニス規則」が適用され、健常者には、通常の「テニス規則」が適用される。
ニュース
- 98年7月初旬にアイルランドで開催された国際テニス連盟(ITF)年次総会で、車いすテニスプレーヤーが一般の大会に出場した場合は、車いすテニスプレーヤーには2バウンドルールが適用されることが採択され、正式なテニスルールとして1999年1月1日より施行されることが決まりました。
- したがって、1999年以降は、車いすテニスプレーヤーが一般のテニストーナメントに出場し、健常者と対戦する場合、健常者は通常のルールで、車いすプレーヤーは2バウンドルールでプレーできるようになりました。
ダブルスの場合、健常者のペアと車いすプレーヤーのペアが対戦する場合だけでなく、車いすプレーヤーと健常者がペアになった場合にも、車いすプレーヤーには『車いすテニスルール』が適用されます。
- 日本車いすテニス連盟(JWTA)事務局国際室:小林あおい さんからの情報
健常者と車いすプレーヤーが対戦する場合、これまで、車いすプレーヤーには『車いすテニスルール』である2バウンドルールが適用されていると思っていました。改めてこのことが確認されたなんて驚きというべき。
山口車椅子テニスのページに 1999年版「ITF車いすテニスルールハンドブック」の改訂個所が掲載されています。ここにリンクして引用させていただきます。これが正本です。