サーバーの「レットコール」

審友会のルール解説ではサービス側の「レットコール」によってプレーが中断しないケースを想定していて,そのままプレーが続行されればそのポイントは有効になるとされています。したがってサーバー側の「レットコール」によって次のような異なるケースが発生します。
1)レシーバー側が「サービスレット」は発生していないと判断してプレーを続けポイントが終了する。
2)レシーバー側が「サービスレット」は発生していないと判断してプレーを続けているのにサーバー側がプレーを止める。
3)レシーバー側が「サービスレット」を認めてプレーを止める。
4)サーバー側がプレーを止めたがレシーバー側がその時点で「サービスレット」を認める。
5)レシーバー側がサーバー側の「レットコール」を「サービスレット」以外の「レット」の発生と考えてプレーを止める。
6)レシーバー側がサーバー側の「レットコール」が「サービスレット」のコールと知っており,かつ「サービスレット」は発生していないと確信しているがプレーを止める。 ルール解説によって1)のケースはポイント成立,2)のケースはサーバー側失点,3)のケースは「サービスレット」となるのは明確です。
5)のケースはサーバー側失点とするのが妥当でしょう。
4)のケース(3)のケースもそうですが)では「サービスレット」の発生直後であれば「サービスレット」とすることにためらいは生じないと思います。
問題は6)のケースです。「サービスレット」が発生していないことを知っているレシーバー側は1)のケースを選択することが可能であるのにプレーを止めることによって得点することになるのは納得がゆきません。私がその立場であれば黙ってプレーを続けたいと思いますがこれは誤った選択なのでしょうか。
6)のケースと1)のケースの整合性に確信が持てないでもやもやしております。(01/10 koudaさん)A:6)のケースについて、意見を述べさせていただきます。
コールの基本に立ち返ると、「レット」はプレーを止めさせるためのコールです。
また、「アウト」というコールもプレーを止めさせるコールです。例えば、ラリー中に「アウト!いや入っている!」というコールがあったとしたら、それでもラリーは続くでしょうか。続くこともあるかも知れないけれど、この場合のガイドラインとしては、アウトとミスコールした場合は失点するという手順で処理されることになると思います。
これは、よくあるケースで、ミスコールした側も「失点」に同意しているの大方の処理ではないかと思います。
コートの友に解説されている、「サーバー側のレットコールがあってもプレーが続くケース」というのは、そのレットコールの声が小さくてレシーバー側に聞こえずに、プレーが続いた場合の処理を表現してあると、小生は解釈していました。
基本は、あくまでもサービス「レット」コールは、レシーバー側だけができることにしよう、間違ってサーバー側が「レット」コールをしてしまった場合は、あまりにも明白で、レシーバー側も同意するなら明白ゆえにサーバー側がうっかりレットとコールしてしまっのだから、それ以上揚げ足をとることをしないでおくことにしよう、ということだと解釈しています。
6)のケースは、サーバー側がレットと判断してコールしたが、レシーバー側はレットではないと判断しているケースですので、明らかにレシーバー側のプレーに影響を与えている状況だと思います。つまり、「サービスレットじゃないよ、でも続けてあげればサーバー側の失点にならないから、続けてあげよう」などと考えながらプレーを続けるわけですから、これは、「相手方への妨害」に相当しますので、「揚げ足取り」ということでも、「ルールを振りかざす」ということでもなくて、失点が妥当だと思います。
そうでなければ、冒頭に述べた「アウト」のミスコールに対してもプレーを続けてする対応と同様の次元になってしまうと思います。(01/10 Tenez Boyさん)
1)のケースは「レット」コールが聞こえなかったような場合を想定しているのではないかと解釈して居られます。また,「アウト,いやセーフ」というミスコールを例に引いて居られます。
しかしながら,「アウト,いやセーフ」というミスコールについても,それが聞こえなければ対戦相手はプレーを続けるための努力をします。その場合にはミスコールをしたプレーヤーがプレーを止めて自分の失点を認めるべきであることはルール上明確です。
一方,サーバー側の「サービスレット」のコールはそれ自体で失点になるというルールではないところが問題を複雑にしています。
次のような場合を想定してみましょう。
サーバーが「サービスレット」をコールします.レシーバー側は「サービスレットは発生していない」と思っています。
レットのコールが聞こえていてレシーバーがプレーを止めればサーバー側の失点です。
レットのコールが聞こえていてレーシーブをしてアウトすればレシーバー側の失点です
レットのコールが聞こえなくてレシーブをしてアウトしたときはどうなるのでしょうか
この場合は,レシーバーは確かに何の妨害も受けずにプレーしてアウトになったのだから失点すると考えるのが自然のような気がしますが,一方レットコールが聞こえていればレシーブをせずにプレーを止めることによって得点できたかもしれません。
また,サーバーは自分に権利のないレットコールをし,なおかつ相手に聞こえないような不適切なコールをしながら何のハンデも与えられません。ここでサーバーが「私はレットをコールしたのだが」と申し出ても,レシーバーはサービスレットがなかったことを知っているのですから元に戻してやり直そうとは主張できません。
いずれにしてもこのルールはもっとシンプルに解決できる解釈が必要になると思います。(01/10 koudaさん)A:> 一方,サーバー側の「サービスレット」のコールはそれ自体で失点になるというルールではないところが問題を複雑にしています。
これは、サービス「レット」のコール=相手のプレーを止めさせる「妨害」=「失点」という図式だと思います。
> レットのコールが聞こえていてレーシーブをしてアウトすればレシーバー側の失点です。
> レットのコールが聞こえなくてレシーブをしてアウトしたときはどうなるのでしょうか
> この場合は,レシーバーは確かに何の妨害も受けずにプレーしてアウトになったのだから失点すると考えるのが自然のような気がしますが,
「何の妨害もうけずにプレーしてアウトになったのだから失点」というのは、そのとおりです。「妨害」というのは取引材料でもなんでもなく、本当に「妨害」が発生したかどうかだけを判断基準にすべきだからです。
聞こえていなければ、そもそも「妨害」ではありません。
「レットのコールが聞こえていてレシーブをしてアウトすれば」というのは、例えば「プレー中、足元に隣のコートからボールが転がってきたが、けとばしてどかしてプレーを続けた」というのと同じことで、自分でこれは「妨害ではない」という判断を選んでプレーを続けたということです。いったんその判断を選んだら、あとから、「やはり妨害だった」とは主張できません。これは「テイクトゥー」といって、テニスのプレーでは、これを排除することになっています。
> 一方レットコールが聞こえていればレシーブをせずにプレーを止めることによって得点できたかもしれません。
どちらかをその瞬間に選べばよいことです。
> また,サーバーは自分に権利のないレットコールをし,なおかつ相手に聞こえないような不適切なコールをしながら何のハンデも与えられません
> ここでサーバーが「私はレットをコールしたのだが」と申し出ても,レシーバーはサービスレットがなかったことを知っているのですから元に戻してやり直そうとは主張できません。
(1)たとえ、自分に権利のないレットコールをしたとしても、それが相手に聞こえずに、すなわち、妨害となっていなければ、なにも罰則は必要がないと思います。(ひとりごとを言ったこととおなじです。)
(2)サーバーが「私はレットをコールしたのだが」と申告したら、その時点で「自分の失点を申告した(認めた)こと」になると思います。(なぜなら、権利のないレットをコールし、かつ、レシーバーもレットと判断していないのですから、失点の条件が成立します。)(01/10 Tenez Boyさん)

© 2024 審友会