ボールがプレー中の隣コートへ・・

直接対戦相手とのトラブルではないのですが、8面横並びのコートで試合中相手のボールがアウトになり隣のコートに入ってしまったのです。そこのコートはインプレー中だったので私は自分のコートの横でプレーが中断するのを待っていました、その時なんとそのボールがプレーヤーの足下まで転がってしまい更に悪いことにそのボールを踏んでしまったのです。(怪我には至らずそのままプレーをされていましたが) 
私は、そのプレーヤーから「どうして危ないと声をかけないの」と強い口調で抗議を受けました。(何となく試合を止めてはいけないと思い、声をかけなかったのですが) こういう場合「インプレイ中でも声をかけても良いものなのでしょうか」(00/07 初心者さん)A:自分のプレーしていたボールが隣のコートに転がっていった場合の対処について、私なりに述べてみたいと思います。
まず、この場合に適用されるルールについて、規則25、JTA説明(1)で、「インプレー中、よそからボール等がプレーゾーンに入ってきた場合、プレー続行にさしさわりがあると判断したアンパイアもしくはプレーヤーは、インプレー中なら、いつでもレットをコールしてよい。ポイント成立後は、レットをコールできない。」とあります。
同じ規則、JTA説明(3)で「観客のたてる騒音(音もしくは声)は、プレーヤーへの妨害要因とはならない。」とあります。ここでいう観客はプレーヤーおよびその試合を審判している審判員以外と解されます。したがいまして、ボールが隣のコートへ転がっていっても、ボールを転がした本人又はその相手が“ボールが転がっていったのでプレーを止めてください”とは言えません。
しかしながら質問にありますように、ボールを踏んで場合によっては致命的なケガをすることも考えられます。それではどうするか、まずアンパイアのつかない試合(セルフジャッジの試合)については、
1) ロービングアンパイア(もしくはコートレフェリー)に試合を止めてもらう。ロービングアンパイアの大きな仕事は、試合が円滑になされているかを監視することですから、プレー中に異常事態が生じた場合適切に処理する責任があります。よってこれが一番無難でしょう。
2) 身振り、手振りでプレーしている選手にボールが侵入したことを気づかせ、選手自身にプレーを止めさせる。これは、上記規則25 JTA説明(1)の適用です。
それでもだめな場合の最終手段は、3)大声を上げてプレーを止めさせる。
この場合運が悪ければ、上記のJTA説明(3)の適用非適用を巡ってもめる場合がありますので、できれば1)、2)で何とかプレーを止めさせるようにしたいものです。 
SCUなど主審のついている試合では、主審にボールが侵入したことを気づかせるようにすればいいと思います。もっとも主審がついていればボールが侵入したら直ちにレットのコールがあると思いますが。(00/07 kodamaさん)
(注:「規則25のJTA説明」は、2004年版「コートの友」では「JTA附則ケースとその処理 規則26」に掲載 審友会事務局)

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