インプレー中の落とし物

友人から以下のような意見をもらいました。 「試合中に相手の帽子が地面に落ちその場でレットがロービングアンパイアから告げられました。コートの友55ページに従ってのレットです。でも、よく考えてみると、これは相手への(無意識の)妨害行為としてレットなのです。私の場合は、相手がネットにいてパスを飛びついてようやく触っただけで自分のコートにふらふらとチャンスボールで戻ってきており、しかも飛びついたはずみで相手は転倒しています。転倒したときに帽子が脱げたのです。ちっとも自分は妨害を受けていないのですが、規則通りにすぐさまレットでポイントのやり直しです。これってルールの本意ではないような気がしますが、如何でしょうか??もちろん審判に抗議もしませんでしたが、楽に自分がポイントを取れる(取った)状況でもやり直しなんてルールはおかしいですね。無意識を装い帽子を落とせば逆境から救われることになります。」
質問1)規則21には「プレーヤーが打球しようとする相手方を妨害したとき」との文言がありますので、主審としてはレットをコールしないでポイントを成立させることはできますか?
質問2)ポイントを成立させることができた場合に、再度そのプレーヤーが帽子などを落としたときはレット?失点?
質問3)ロービングアンパイアの職務としてこのようなケースの「レット」コールは含まれるのですか?これも「不正確な判定のオーバルール」になるのかな?(01/04 Jopほしいさん)A:「インプレー中の落とし物」については、「無意識の妨害行為」と「意識的な妨害行為」とのグレーゾーンにあるからこそ、「最初はレット」、「2回目から失点」の手順ができているのだと理解しています。
このような明らかに(妨害?を受けた選手に)有利な状況であったとしても、例えば、「チャンスボールをそのまま決めたときは妨害を受けていないのだからポイントスタンドのまま」、「うっかりミスしてしまったらレット」になるのでしょうか。
引用のケースですと「きちんとチャンスボールを決める可能性が高かった」のですが、もし主審が帽子を落としたことを放置して「チャンスボールをネットにたたきつけた」としたら、その選手は、「落とした帽子が気になってミスした、なぜレットをコールしない」と抗議するはずです。
>「無意識を装い帽子を落とせば逆境から救われることになります。」
であることもその通りかも知れません。
でも、テイクツーを排除するのもルールの役割です。このルールは、まさにこのケースに対する処理を決めてあるのだと思います。
よって、この審判員は、適切なジャッジをしたと思います。
質問1)の処理をすることによって、質問2)のように回答できない問題を自ら生み出すことになってしまうと思います。
質問3)においても、ロービングアンパイアは、目の前で発生した事実に対して、ルールを適用すればよいのであって、これはおっしゃるとおり、(事実問題ではなく)ルール問題に対する「不正確な判定」と言えると思いますので、ロービングアンパイアがそこ(事実の発生現場)にいる以上(プレーヤーがルールを知らなくても、ロービングアンパイアはルールを知っているのは当たり前のことなのですから)、直ちにルールを適用させるのが、ロービングアンパイアの「仕事そのもの」だと思います。(01/04 Tenez Boyさん)

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